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ケルンの地獄絵 その2 [ドイツ ケルン 地獄絵]

 シュテファン・ロッホナーの絵の細部。
 面白い、と言っては不謹慎かも知れないが、実物を見たときは、怖いとか、気持ち悪いと言うより、「面白い」という感じが強くした。一緒に見たドイツ人も似たようなことを言っていた。

Stefan_Lochner_006a.jpg
真ん中の男を、天使と悪鬼が奪い合っている。
Stefan_Lochner_006b.jpg
奥の方に見えるターバンを巻いた人々は、やはりイスラム教徒だろうか。
Stefan_Lochner_006c.jpg
右側の怪物は、とても人々を襲っているようには見えない。涙を流している。むしろ同胞に助けられようとしているか、または逆に責められているか・・・・

 ドイツ人の彼にとっても、このような絵は、僕らが仏教的な地獄図を見るのと同じような感じで、「面白い、こんなの始めて見た」というのに近い経験だったようだ。彼の周辺の人たちが、先ほどの理由から、宗教離れを起こしていて、日常的にこういうものを見る機会が無くなっているのだ。
 僕の知る範囲では、彼らはこういう絵を見ても拒絶反応はしない。彼らが嫌っているのは、地獄という存在ではなく、すべての人を「罪人」と見なすような考え方、特にキリスト教の「原罪」という「思想」に対してなのだ。罪がある人間が、死後地獄に行くという話は、彼らも納得はする。
 しかし、罪もない人間であっても、「人間である事がそもそも罪である」というキリスト教の考えに対しては、納得もしないしそんな教えに係わりたくもない様子だった。
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