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光信とシニョレッリ [アート 文学 宗教]

 前項の土佐光信(1434-1525)の絵は面白い。地獄と言うか、三途の川の描写を緻密にしていながら、どことなくユーモラスでおおらかな感じもする。
 同じ時代のイタリアでは、ほぼ同じ頃に生まれ、同じ頃に死んでいるルカ・シニョレッリ(1445-1523)という画家がいる。

ルカ・シニョレッリs.jpg

 ミケランジェロは、彼の絵の人体表現の力強さを賛嘆していたという(ヴァザーリによる)。
 
Orvieto108[1]s.jpg

このシーンちょっとボケているが、三途の川のカロンが、死者のもとに船でやってくるシーンだろう。

Orvieto111[1]s.jpg

 どちらもイタリア中部オルヴィエートの大聖堂の天井壁画である。
 
Orvieto[1].jpg

 この写真を見ると「行ってみたい!」と思います。



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三途の川 [アート 文学 宗教]

Mitsunobu_Sanzu_River[1].jpg

 もちろん、三途の川は日本にもあり、というか「西洋にも三途の川があったの?」というのが、正直なところかもしれない。

 この絵は、土佐光信画『十王図』にある三途川の画。

 善人は川の上の橋を渡り、罪人は悪竜の棲む急流に投げ込まれるものとして描かれている。左上には、懸衣翁が亡者から剥ぎ取った衣服を衣領樹にかけて罪の重さを量っている姿が見える。
(ウィキペディアより)

Mitsunobu_Keneo[1].jpg

懸衣翁(けんえおう) 死後の世界の三途の川のほとりにある衣領樹(えりょうじゅ)という木の上、または川辺にいる奪衣婆の隣にいるといわれる老人である。奪衣婆と共に十王の配下で、奪衣婆が亡者から剥ぎ取った衣類を衣領樹の枝にかけ、その枝の垂れ具合で亡者の生前の罪の重さを計るとされる。(ウィキペディアより)


 このブログでは、このように地獄関連のものを色々紹介してはいるが、別に僕が地獄好き、ということではない。
 正直、地獄について書いたり、紹介したりというのは、あまり気持ちがいいものではない。出来れば見ないで過ごしたい。しかし、死後、”自分はそのような世界へ絶対に行かない”、と言い切れるかどうか? ”ひょっとして行くかも”、という可能性があれば、生きているうちに反省しておく必要がある。そういう意味で、地獄に堕ちないためには、生前に地獄研究もしておくのも必要なことかもしれないと思っているわけだ。

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